約一か月ぶりにブログを再開することになりました。
その間何をしていたかを報告させていただきますと、パン生地のレシピの見直しを大々的に行っていました。
カセルで使用していた国産小麦の品質のブレの問題(味、香りの低下)により、9月から国産小麦100%をやめました。
(国産小麦全体を否定するわけではございません。カセルで使用していた国産小麦限定の問題と捉えています。)
おいしいパンを作るために外国産小麦、国産小麦を問わずに使用するというスタンスに切り替えたのです。
いわば、国産小麦100%化にする前のカセルに戻すということなのですが、ただ戻すだけでは進歩がありませんので、これを機に改めておいしいパン作りのレシピを再構築することにしたのです。
細かい内容はここでは触れませんが、粉の選定、粉の配合、副材料の割合、ミキシングの時間等、多岐にわたりレシピの見直しを行いました。
ほぼ毎日何かしらレシピを変更してはスタッフと味の確認を行うというサイクルを繰り返し、全員が「おいしい!」と言えるまでレシピを練り上げました。
実はまだ全部の生地の見直しが終わっていませんので、今現在もレシピの改良は続いているのですが、現時点でのカセルのベストを出したと自負しております。
メインとなるフランスパン、クロワッサン、角食パン、パンドミ、全粒粉の生地の見直しはすでに終わっています。
日々カセルのパンを召し上がっていただいているお客様には、味の違いに気が付かれている方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
国産小麦100%のときに失われていたパンが焼きあがったときの香りがカセルに戻ってきました。
「ほんとにいいにおいがするね!」とパンの香りに包まれる幸せをスタッフ全員でかみしめています(笑)。
今回レシピの見直しを行うことで、ほんのちょっとした配合の違いで味が大きく変わることを実感しました。
「この材料の割合を変えたらどうなるんだろう?この小麦粉って本当に必要なの?」と現状のレシピを当たり前とせずに、一度疑ってみるというのも大事だと気づきました。
まだまだレシピの見直しが続きますが、“パンの道”を究める旅もまだまだ続きそうです。
(お客様の反応が楽しみなシェフです(笑)。)