先週の土曜日、うれしい出来事がありました。
それは、以前カセルで働いてくれていた製造スタッフの“ヒデ”が来てくれたことです。
もう7年前ぐらいでしょうか、ヒデはカセルの初期を支えてくれたスタッフの一人でした。
私と同様に、脱サラしてパン屋を開業するためにカセルに飛び込んできました。
一言で言えばとにかく熱い男で、自分が作ったサンドイッチを店に並べるときにお客様がいないと、とてもがっかりした姿を今でも覚えています。
そこでヒデがとったのが、出来たサンドイッチをちょっと置いといてお客様が来たときにお店に出すという作戦です。
お客様が来るや否や「いらっしゃいませ~!!ただいまサンドイッチ出来上がりました~!」と元気に声を掛けます。
するとその勢いにつられて(笑)お客様がサンドイッチを買って下さるということが度々ありました。
そのときヒデは、「シェフ!サンドイッチ買ってくれましたよ!」ととてもうれしそうでした。
カセルもこれまでに何人かスタッフを雇っていますが、これほどまでに商売が好きなスタッフはヒデが一番でしょう。
残念ながらパン屋になる道をあきらめて、また企業の社員としての道を選ぶことになりました。
その後まもなく海外へ単身で駐在することになり、そして6年半の駐在を終えて日本に帰ってきたのです。
久しぶりに会ったヒデは相変わらず元気いっぱいで安心しました(笑)。
海外での経験をしっかり積んできたのか、カセルにいた時よりも頼もしい顔つきです。
海外でもカセルのブログを見ていてくれたそうで、カセルのパンを食べたいけど食べれないのが残念だったとのこと。
ヒデはカセルの一番のファンかもしれません(笑)。
「カセルのパンを海外で売れば絶対売れますよ!」
「ヒデにカセルのパンの味が落ちたって言われないようにしなきゃね(笑)。」
などと久しぶりの再会に話に花が咲きました。
カセルで働いてくれたスタッフが顔を出してくれるのは、やはりとてもうれしいものです。
カセルを巣立った後、パンの道を進んだもの、違う道を選んだもの、結婚したものなど、その後の進路はさまざまです。
ですが、どのような道をすすんだにせよ、カセルでの経験が彼らの人生に一役かってくれたらいいなと思います。
(カセルで働いてくれたスタッフには感謝感謝のシェフです。)
インスタグラムはこちら。
https://www.instagram.com/boulangerie_kaseru/