昨日はインスタグラムの写真を撮るための機材を紹介しました。
今日はどのようにして撮っているかを実際の流れに沿って紹介したいと思います。
先ほどインスタグラムに投稿したこの写真を例に説明していきますね。

まず第一に何の写真を撮るかを決めます。
主役ですね。
基本的に紹介したい商品を撮るのですが、パンなのか焼き菓子なのか、菓子パンなのか総菜パンなのか、和風なのか洋風なのかなど、まんべんなく紹介できるように心がけています。
今日は、和風の焼き菓子の投稿をしたかったので『抹茶のパウンドケーキ』にしました。
主役が決まったらわき役を決めますが、その前にどういうイメージにしたいかを考えます。
今回は、“抹茶のパウンドケーキでちょっと一息ティータイム”的な感じにします。
ということでわき役は『カップ』で決まりですね。
さらにエキストラで『袋に入ったパウンドケーキ』もちょこっと入れて、カセルで売っている商品の状態をさりげなく見せたりします。(笑)
そして大事なのが“素材感の統一”ですね。
今回は和風にしたかったので、下に敷く布、カップ、カトラリーをすべて和風にしています。
また、抹茶の色に合わせて緑や青などの色でコーディネートしています。
で、基本的に『主役』、『わき役』、『エキストラ』の順で手前から配置します。
主役は見切れないようにするのですが、わき役やエキストラはあえて見切れるようにします。
そうすることで画面の外側にもこのような情景が広がっているようなイメージになるんです。
そして今回は、パウンドケーキをあえてカットした状態にすることで「今から食べるところですよ~!」というストーリーも演出していますよ。
実はこの作業はいつもパンを作りながら「今日はあれとこれをあーしてこーして...。」と考えています。
パン作りの作業がひと段落するまでには頭の中で画が出来上がっているようにします。
頭に思い描いていた画をカメラのモニターの中で再現したらいよいよ撮影です。
ここからは決まったルーティーンで作業を進めます。
まずホワイトバランスを決めます。
食べ物の場合は温かみのあるホワイトバランスにすることが多いのですが、カセルではあくまでもリアルな日常のイメージにしたいのでその都度マニュアルで設定します。
ISO値は画質を優先して最小値の100で固定。
シャッタースピードは遅くなりますが、三脚を使っているので大丈夫です。
露出補正は明るい雰囲気にしたいので、0.3~1程度プラスにします。
絞り優先モードにして絞りをF2~F5.6ぐらいにします。
この露出補正と絞り値ですが、カメラの液晶モニターで見るのとパソコンのモニターで見るのとでは印象が違ってきます。
なので、露出と絞りを変えながら何枚も撮って一番いいものを選ぶようにします。
結果として、露出がプラス0.7、絞りがF4ぐらいになることが多いですね。
最初はあーでもないこーでもないで時間がかかっていましたが、今では15分ぐらいで撮影は完了します。
あらかじめ頭の中で画を決めておくことが時短のコツですね。
後半はマニアックな説明になってしまいましたが、こんな感じで写真を撮っていますよというのがお分かりいただけたかと思います。
そんな目でインスタグラムを見ていただければ幸いです。
(写真の構図がマンネリ化してるのでもうちょっと撮影の幅を広げたいシェフです。)